子どもの副鼻腔炎(蓄膿症)

子どもの副鼻腔炎(蓄膿症)について

鼻をかむ子供顔の骨の奥には、「おでこ」「目頭と鼻の間」「小鼻の両脇」などに空洞があります。空洞は細いトンネルで鼻の奥と繋がっています。副鼻腔炎とは、この粘膜が細菌やウイルス、真菌、アレルギーなどで炎症を起こしてしまう疾患です。
症状が現れてから4週間以内のものを「急性副鼻腔炎」といい、それ以上長引くものを「慢性副鼻腔炎」と呼ばれています。慢性副鼻腔炎はいわゆる「蓄膿症」と呼ばれる状態です。副鼻腔の粘膜は気道の粘膜と共鳴するため、副鼻腔炎が悪くなると気管支などの状態も悪化します。その結果、咳が長引くこともあります。また副鼻腔炎が慢性化すると「鼻づまりで集中できない」「運動に支障をきたす」といったトラブルも招いてしまいます。
「黄色い鼻水が出る」「鼻詰まりが治らない」場合は、速やかに受診してきちんと治しましょう。

症状

「鼻づまり」「ドロドロした黄色い鼻水が出る」「鼻の両脇やおでこなどを押すと痛む」「頭が痛む」「前頭部頭痛」などの症状が起こります。また、副鼻腔内の膿が鼻の奥へ流れる後鼻漏(こうびろう)になると、痰や長引く咳、大きないびきといった症状が現れます。


診断と治療

吸入器をされる子供まずは、いつから症状が現れたのかなどについてお伺いします。副鼻腔炎の可能性が高い場合は、鼻腔粘膜の培養検査やアレルギー検査などを受けていただきます。
急性副鼻腔炎の場合は、自然治癒される可能性が高いのですが、症状がひどい場合や、なかなか良くならない場合は抗菌薬を使って治すこともあります。症状に応じて、ネブライザーを使った吸入や点鼻薬などを行うこともあります。

よくある質問

子どもがうまく鼻をかめないのですが、良い方法はありますか?

小さいお子さまの場合、鼻かみのコツがまだ掴めていない子も少なくありません。まずは「鼻をすする」のを止めさせましょう。
両方の鼻を一気にかもうとせず、口を閉じながら片方の鼻の穴を軽く指で押し、もう片方の鼻から息を吹き出すように優しくかむことを身に付けさせてください。
どうしてもうまくかめない場合や、自力でかめない赤ちゃんの場合は、専用の器具を使って吸引してあげましょう。「赤ちゃんの鼻を口で吸い出す」といった対処法は、感染する可能性があるので避けてください。

病院ではどういった治療を行っていますか?

鼻詰まりを解消したい場合はネブライザーで鼻腔を洗浄し、鼻汁を吸引していきます。

TOPへ