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子供の耳だれの原因は中耳炎?原因と家庭での正しい対処法【杉並区荻窪の小児科医が解説】

【杉並区荻窪の小児科医が解説】子供の耳だれは中耳炎?原因と家庭での正しい対処法

「あれ、お子さんの耳から何か液体が出ている…?」

ある日突然気づく「子供の耳だれ」。特に小さなお子さんは自分で症状をうまく伝えられないため、保護者の方は「これって中耳炎?」「すぐに病院に行くべき?」「家でどうしたらいいの?」と疑問に思うことでしょう。

ご安心ください。お子さんの耳だれは、決して珍しいことではありません。

この記事では、小児科医の視点から、耳だれの主な原因からご家庭での対処法、そして当院の診療方針まで、保護者の皆さまの疑問にお答えしていきます。

Q1. 子供の耳だれ、主な2つの原因【中耳炎と外耳道炎】

耳だれ(医学的には「耳漏(じろう)」と言います)は、耳の内部で起きた炎症が原因で、膿や分泌液が外に流れ出てくる状態です。お子さんの場合、主な原因は次の2つがほとんどです。

原因①:中耳炎

お子さんの耳だれの最も多い原因です。
風邪をひいた際などに、鼻や喉にいるウイルスや細菌が、鼻の奥と耳をつなぐ「耳管(じかん)」という管を通って中耳に入り込み、炎症を起こします。中耳に溜まった膿が鼓膜を圧迫し、耐えきれなくなった鼓膜に小さな穴が開いて、膿が外に出てくることで耳だれとなります。

原因②:外耳道炎

耳の入り口から鼓膜までの「外耳道(がいじどう)」という部分の皮膚が炎症を起こす病気です。
耳かきのしすぎでできた小さな傷や、プールやお風呂の水が耳に入ったことなどがきっかけで、細菌に感染して起こります。

Q2. 中耳炎と外耳道炎の見分け方は?症状から原因を探る

耳だれの様子や、お子さんの症状からある程度推測することもできますが、正確な診断は医師でなければ困難です。あくまで目安として参考にしてください。

耳だれのサインで見る違い

  • 中耳炎の耳だれ
    • 見た目: ドロッとした粘り気のある黄色い膿が多い。
    • きっかけ: 発熱や鼻水など、風邪の症状が先にみられることが多い。
    • 痛み: 膿が出ることで中耳の圧力が下がり、痛みが和らぐこともある。
  • 外耳道炎の耳だれ
    • 見た目: サラサラした透明な液体や、白っぽい膿、時には血が混じることも。
    • きっかけ: 耳掃除や水泳など、耳への直接的な刺激が原因になることが多い。
    • 痛み: 耳の穴の周りを触ったり、引っ張ったりすると痛がることがあります

自己判断はせず、耳だれに気づいたら、まずは当院にご相談ください。当院ではビデオ耳鏡などをみながらご家族と一緒に鼓膜、外耳道の状態を確認することも可能です。

Q3. 耳だれ発見!家庭でできる応急処置と注意点

耳だれを発見した際に、ご家庭でできる応急処置と、絶対にやってはいけない注意点をご紹介します。

【OK】清潔と安静を心がけて

  • 優しく拭き取る: 柔らかいガーゼやティッシュで、耳の穴から自然に出てきた液体を優しく拭き取ります。耳の周りを清潔に保ちましょう。

【NG】悪化させる可能性のある行動

  • 綿棒で奥まで掃除する: 絶対にやめてください。耳の奥を刺激すると炎症が悪化したり、鼓膜を傷つけたりする危険性があります。

Q4. 耳だれは病院に行くべき?受診のタイミングと小児科での診察

子供の耳だれに気づいたら、できるだけ早く小児科を受診してください。

特に、以下のような症状が見られる場合は、早急な受診をおすすめします。

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  • 高熱が出ている
  • 耳を非常に痛がる、機嫌が悪い
  • 耳だれの量が多い、またはなかなか止まらない
  • 耳だれから嫌な臭いがする
  • ぐったりしている、元気がない

当院では「デジタル耳鏡」で、耳の中を一緒に確認できます

「耳の中はどうなっているんだろう?」
「先生の説明だけだと、いまいち分からない…」

そんな保護者の方の不安を解消するため、当院ではデジタル耳鏡を導入しています。

これは、耳の中の様子をカメラで撮影し、モニター画面に大きく映し出すことができる装置です。保護者の方にもリアルタイムで耳の中の映像を一緒に見ていただきながら、「ここが赤く腫れていますね。これが中耳炎の状態ですよ」というように、視覚的に分かりやすくご説明します。

お子さんの耳の中で何が起きているのかを直接ご確認いただくことで、ご自身の目で納得し、安心して治療を受けていただくことができます。
※時間帯や混雑状況により通常の耳鏡の診察のみとなることがありますのでご了承下さい。どうしても一緒に観察したい場合は副院長の診察時間にご来院下さい。

Q5. 耳だれの治療法は?小児科での主なアプローチ

診察の結果に基づいて、最適な治療を行います。

中耳炎の場合

細菌を抑えるための点耳薬や、必要に応じて抗菌薬の飲み薬を処方します。膿が出てしまった鼓膜の穴は、ほとんどの場合、炎症が治まると自然にきれいに塞がりますのでご安心ください。

外耳道炎の場合

耳の中を優しく洗浄・消毒し、炎症を抑える点耳薬(抗菌薬やステロイド)で治療します。

お子さんの耳のトラブルは、早期に適切な治療を開始することが大切です。

耳だれは、お子さんの耳が発している大切なサインです。
一人で悩まず、どんな些細なことでも構いませんので、ぜひ当院にご相談ください。

当院は平日夜8時まで、そして土曜日も診療していますので、お仕事帰りや保育園・幼稚園の後でも立ち寄りやすくなっています。駐車場も6台用意していますので練馬区からも受診しただけます。専門家として、そして同じ子を持つ親として、皆さんの不安に寄り添い、最適な治療をご提案します。どうぞ、お気軽にご来院ください。


予約はこちらから
https://c.inet489.jp/osd2030/yoyaku/login.cgi?recno=&birth=

長田こどもクリニック
杉並区南荻窪1-31-14
営業時間:平日毎日よる8時まで、土曜日は13時まで
電話番号:03-3334-2030
https://www.osadaclinic.com/

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