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赤ちゃんの頭の形、歪みの原因と治し方、ヘルメット治療の必要性まで(総合ガイド)|杉並区・荻窪・長田こどもクリニック

 

 

赤ちゃんの頭の形:歪みの原因、治し方、ヘルメット治療の必要性まで(総合ガイド)

当院のブログが目指すこと:エビデンスに基づく専門的視点

私たち杉並区荻窪の長田こどもクリニックは、小児アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の治療に長年力を入れてまいりました。それと同時に、「赤ちゃんの頭の形」に関するご相談も、乳幼児健診などで非常に多く寄せられます。

インターネットで検索すると、「ヘルメット治療」を強く推奨する情報と、「そのうち治る」という一般的な情報が混在し、保護者の皆さまが混乱されているのを日々実感しています。

当院のブログは、そうした保護者の皆さまの不安に応えるため、明確なエビデンス(科学的根拠)に基づいた情報発信を心がけています。このページは、当院がこれまでに発信してきた「頭の形」に関する専門記事を、皆さまの疑問やお悩みに合わせてご案内する**「総合ガイドページ」**です。

はじめに:「斜頭」「絶壁」「いびつな形」…赤ちゃんの頭、悩んでいませんか?

「片方ばかり向いて寝ている」「後頭部がまっ平らになってきた」「左右の耳の位置が違う気がする」…。赤ちゃんの頭の形は、ご家族にとって大きな心配事の一つです。特に、乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のために「仰向け寝」が推奨されて以来、頭の形に歪み(位置的頭蓋変形)を持つ赤ちゃんは増加傾向にあると言われています。

この問題の難しい点は、「これは個性なのか、治療が必要な“病気”なのか」という境界線が非常に曖昧なことです。この記事では、まず赤ちゃんの頭が歪む原因から、ご家庭でできる予防法、そして専門的な治療(ヘルメット治療)の必要性まで、最新のエビデンスに基づき、順を追って解説します。

当院の各専門記事へのリンクも設置していますので、ご自身の疑問に合わせてお読みください。

なぜ歪む?「向き癖」だけではない、頭の形が決まるメカニズム

赤ちゃんの頭が歪む主な原因は、病的なものではなく、外部からの圧迫によって生じる**「位置的頭蓋変形」**です。赤ちゃんの頭蓋骨は非常に柔らかく、複数の骨がまだ完全にはくっついていないため、持続的に同じ場所に圧力がかかると、その部分が平らになってしまいます。

これには、生まれつきの「向き癖」や、寝かせ方、さらには子宮内での姿勢なども影響します。一般的に「絶壁」と呼ばれる**短頭症**や、左右非対称になる**斜頭症**があります。

【注意】まれな病気が隠れていることも

非常にまれですが、頭蓋骨の縫合が早期に癒合してしまう「頭蓋骨縫合早期癒合症」という病気が原因であることもあります。これは、脳の成長を妨げる可能性があるため、手術が必要となる場合もあります。小児科医は、まず診察でこの危険な病気の可能性がないかを慎重に見極めます。必要に応じてレントゲン検査を行います。

ご家庭でできること:「タミータイム」と「体位変換」

赤ちゃんの頭の形を保つために、ご家庭でできる最も重要で効果的な予防法は2つあります。それは、**「体位変換(リポジショニング)」**と**「タミータイム」**です。

  • 体位変換(リポジショニング):赤ちゃんの頭が常に同じ方向を向かないよう、保護者の方が意識的に頭の向きを変えたり、ベッドの向きを変えたり、おもちゃや声かけで反対側を向くように促すことです。
  • タミータイム:赤ちゃんが起きている時間に、保護者の方が見守る中で、うつ伏せで過ごさせる時間のことです。これにより、後頭部が圧迫から解放されるだけでなく、首や背中の筋肉が鍛えられ、赤ちゃんが自分で頭を動かせるようになるのを助けます。

「治療が必要な頭の歪み」とは? ヘルメット治療の必要性

ご家庭でのケアを頑張っても、歪みが改善しない、あるいはすでに中等症〜重症の歪みがある場合、**「ヘルメット治療(頭蓋形状誘導療法)」**が選択肢となります。

これは、赤ちゃんの頭の成長に合わせて、オーダーメイドのヘルメットを装着し、平らな部分には成長の余地を残し、出っ張った部分には適度な圧力をかけることで、頭の形をより対称的に誘導する治療法です。米国皮膚科学会(AAP)のガイドラインでは、中等症から重症の位置的頭蓋変形に対して、ヘルメット治療が有効な選択肢であることが示されています[4]

重要なのは、**開始時期にタイムリミットがある**ことです。赤ちゃんの頭が急速に成長する、生後3ヶ月〜7ヶ月頃に開始するのが最も効果的とされています。

長田こどもクリニックの「頭のかたち外来」:中立な立場で最適なアドバイスを

ヘルメット治療を検討する際、保護者の皆さまが直面する最大のジレンマは、「本当にうちの子に必要なのか?」「今すぐ始めるべきか?」という判断の難しさです。治療を行っているクリニックに相談すれば、当然治療を勧められるのではないか、と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

そこに、私たち「小児皮膚科に強い小児科」の独自の役割があります。

当院の「頭のかたち外来」の強み

当院では、**ヘルメット治療そのもの(ヘルメットの作成・販売)は行っておりません。**

だからこそ、特定の治療法に偏ることのない、**完全に中立的な立場**で、お子さまの頭の形を客観的に診断し、アドバイスすることが可能です。また不要なものには不要と明確にお伝えします。

  • まずは病的な歪み(頭蓋骨縫合早期癒合症など)がないかを、小児科専門医として慎重に診察します。
  • ご家庭でできる「タミータイム」や「体位変換」の方法を、お子さまの発達段階に合わせて具体的に指導します。
  • 客観的に見て、ヘルメット治療が望ましい適応(重症〜最重症)であると判断した場合には、その必要性と、どのような種類のヘルメット(クルム、スターバンドなど)があるのか、それぞれの特色を公平にご説明し、専門の医療機関へご紹介します。当院から0歳からの頭の形クリニックへ紹介した場合は、紹介先での初診料5500円が無料となります。

「ヘルメット治療を勧められたけど、本当に必要なのか迷っている…」そんな時にも、ぜひ当院をご活用ください。

赤ちゃんの頭の形 Q&Aコーナー

Q1. 頭の形、いつまでなら治りますか?

A1. 赤ちゃんの頭の骨は、生後6ヶ月頃から徐々に硬くなり始め、1歳を過ぎると成長も緩やかになります。そのため、体位変換やタミータイムで効果が出やすいのは生後6ヶ月頃まで、ヘルメット治療の適応も多くが生後3ヶ月〜7ヶ月頃とされています。生後3〜4ヶ月健診**は、頭の形を相談する最初の重要なタイミングです。

Q2. ドーナツ枕やベビー枕は効果がありますか?

A2. ドーナツ枕の使用が頭の形を改善・予防するという**明確な医学的根拠(エビデンス)はありません。** むしろ、米国小児科学会(AAP)は、窒息やSIDSのリスクを高めるとして、ベビーベッドの中に枕やクッション、柔らかい寝具を置くこと自体を推奨していません。安全性を最優先し、使用は避けるべきだと当院は考えます。

Q3. 3〜4ヶ月健診で「大丈夫」と言われましたが、心配です。

A3. 集団健診では、主に病的な問題がないか(頭蓋骨縫合早期癒合症など)をスクリーニングします。そのため、病的な問題ではない「位置的頭蓋変形」については、「様子を見ましょう」という対応になることが一般的です。しかし、保護者の皆さまが「歪みが強い」「見た目が気になる」と悩まれているのであれば、それは治療を検討する十分な理由になります。ぜひ一度、専門の外来にご相談ください。

杉並区・荻窪で赤ちゃんの頭の形に悩んだら

赤ちゃんの頭の形の問題は、時間との勝負でもあります。悩んでいる間に、ご家庭でのケアやヘルメット治療の最適なタイミングを逃してしまうことほど、残念なことはありません。悩んでいるなら一度ご相談下さい。

当院は、小児科のかかりつけ医として、誰よりも親身に、そしてエビデンスに基づいてお応えします。

お忙しい保護者の皆さまへ:当院の診療体制

当院は、お仕事やご兄弟のことでお忙しい保護者の皆さまにも、安心してご相談いただけるよう、柔軟な診療体制を整えています。

  • 平日(月〜金)は、夜20時まで診療
  • 土曜日も、13時まで診療
  • クリニック前に、無料の専用駐車場を6台完備

杉並区・練馬区にお住まいで、「うちの子の頭の形、大丈夫かな?」「ヘルメット治療って必要なの?」と少しでも感じたら、どうぞお一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

長田こどもクリニック
杉並区荻窪の小児科・アレルギー科

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