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【小児科医が徹底解説】中学生・高校生の鼻や顎・おでこのニキビの原因・治療!小児皮膚に強い当院へ|杉並区・荻窪

 

 

【小児科医が徹底解説】小中学生・高校生の鼻や顎・おでこのニキビ!原因と治療!|杉並区・荻窪

ニキビ治療への取り組み

当院のブログが目指すこと:
私たち杉並区荻窪の長田こどもクリニックは、お子さまの「にきび(尋常性ざ瘡)」の専門的な治療にも、本格的に取り組んでいます。インターネット上には様々な情報が溢れていますが、当院のブログは**「尋常性痤瘡・酒皷治療ガイドライン 2023 年改訂版」**や海外のガイドラインなど、明確なエビデンスに基づいた信頼できる情報だけを発信することをお約束します。お子さまの肌を守るため、正しい知識を一緒に学んでいきましょう。

はじめに:「子どもは悩んでいるのに、親は気づいていない」という現実

「思春期だからニキビは当たり前」「うちの子は、そんなに気にしていないみたい」—。保護者の皆さまは、そう思っていませんか?しかし、あるアンケート調査では、ニキビに悩む中高生の多くが「親は自分の悩みを理解してくれていない」と感じている、という衝撃的な結果が報告されています。

中学生という時期は、友人関係の目がきになり、非常に多感な年代です。顔にできた一つのニキビが、自信を失わせ、学校生活や部活動、友人とのコミュニケーションにまで影響を及ぼすことがあります。ニキビは、QOL(生活の質)を喘息やアトピー性皮膚炎と同等に低下させるという研究報告もあるほど、心に大きな負担をかける病気なのです[2]

お子さまが口に出さないだけで、心の中では深く傷ついているかもしれません。この記事では、まず保護者の皆さまに、中学生のニキビを「治療が必要な病気」として正しく認識していただくことから始めたいと思います。

【重要】なぜニキビは「病気」として治療すべきなのか

「ニキビは青春のシンボル」という言葉は、もはや過去のものです。ニキビは**「尋常性ざ瘡」**という、れっきとした皮膚疾患であり、早期に適切な治療を開始すべきであると、最新のガイドラインで明確に示されています。

ニキビの原因や種類、基本的な治療法については、当院の別のブログ記事で詳しく解説していますので、ぜひそちらもご覧ください。

→【徹底解説】子どものニキビ、放置は危険!跡を残さないための最新治療

この記事で最も強調したいのは、治療の最大の目的が**「いわゆる“ニキビあと(瘢痕)”を予防すること」**にあるという点です。炎症が強く起きたニキビを放置すると、20〜30%の人に瘢痕が残ると言われています。一度できてしまったクレーター状のへこみを後から完全に治すことは非常に困難です。だからこそ、炎症が起きる前の「面皰(コメド)」の段階から、そして炎症が起きてしまったら一日でも早く、専門的な治療を開始することが、お子さまの将来の肌を守るために何よりも重要なのです[1]

日本と海外の最新ガイドライン比較:世界の常識は?

当院は、エビデンスに基づいた医療を理念としています。ここでは、日本の**「尋常性痤瘡・酒皷治療ガイドライン 2023」**と、米国の**「米国皮膚科学会(AAD)尋常性ざ瘡管理ガイドライン 2024」**を比較し、世界のニキビ治療の潮流をご紹介します。

日本と海外、治療の考え方は基本的に同じ

結論から言うと、両者の基本的な考え方に大きな違いはありません。どちらのガイドラインも、以下の点を強く推奨しています。

  • 外用レチノイド(アダパレンなど)と過酸化ベンゾイル(ベピオゲルなど)が治療の基本であること。
  • 抗菌薬の単独使用・長期使用を避け、耐性菌対策を徹底すること。
  • 症状が改善した後も、再発予防のための「維持療法」が極めて重要であること。

少し異なる点:治療薬の選択肢と推奨度

一方で、国ごとの保険制度や承認薬の違いから、いくつかの点で差異も見られます。

  • 飲み薬の抗菌薬:米国ガイドラインでは、**ドキシサイクリン**が強く推奨されています[3]。日本のガイドラインでも同様に強く推奨されていますが、日本ではミノサイクリンも同等に推奨されています。ただし、ミノサイクリンはめまいや色素沈着などの副作用のリスクから、海外ではドキシサイクリンがより好まれる傾向にあります。
  • ホルモン治療:米国では、女性のニキビに対して、低用量ピルやスピロノラクトンといったホルモン治療が選択肢として条件付きで推奨されています。日本では、これらの治療はニキビに対して保険適用がなく、より慎重な位置づけとなっています。
  • イソトレチノイン(内服レチノイド):重症のニキビに対する最も強力な治療薬ですが、日本ではまだ保険適用がありません。米国では、重症例や標準治療に反応しない場合、そして**瘢痕化や心理的負担が大きい場合**に、早期から強く推奨されています。

これらの比較から分かることは、世界のニキビ治療は、「いかにして抗菌薬への依存を減らし、レチノイドや過酸化ベンゾイルを効果的に使って、長期的にコントロールしていくか」という方向に進んでいるということです。

中学生のニキビに特有の悩みと、心のケアの重要性

中学生のニキビ治療で、私たち小児科医が最も大切にしているのは、皮膚の症状だけでなく、**お子さまの心にも寄り添うこと**です。

ニキビは、他人の視線が非常に気になる思春期において、自己肯定感を著しく低下させる原因となります。実際に、ニキビがあることで、いじめの対象になったり、うつ病や不安障害のリスクが高まったりすることが、多くの研究で示されています[4]

こんなサインはありませんか?
  • 鏡を見る時間が増えた、または逆に避けるようになった
  • 髪の毛で顔を隠すようになった
  • 写真に写るのを嫌がる
  • 学校に行きたがらない、友人との交流を避ける

これらは、お子さまがニキビのことで深く悩んでいるサインかもしれません。皮膚をきれいにすることは、こうした心の負担を軽減し、お子さまが自信を持って学校生活を送るための、非常に重要なサポートなのです。

長田こどもクリニックのニキビ治療:皮膚の専門家として、親子に寄り添う

お子さまのニキビ治療は、根気のいる長い道のりになることもあります。特に、症状が良くなった後も治療を続ける「維持療法」は、ご本人とご家族の深い理解と協力が不可欠です。当院は、アトピー性皮膚炎の治療で培った、慢性的な皮膚の炎症をコントロールするノウハウと、お子さまへの丁寧なスキンケア指導、そして保護者の皆さまへのきめ細やかな説明の経験を、ニキビ治療にも最大限活かしていきます。

お子さま一人ひとりの肌の状態、ライフスタイル、そして悩みに耳を傾け、ご本人とご家族が納得して、前向きに治療を続けられるよう、最適な治療計画を一緒に立てていきます。「こんなことで受診していいのかな?」などと、ためらう必要は全くありません。

お忙しい保護者の皆さま、そして思春期のお子さまへ

部活や塾で忙しいお子さまも、お仕事でお忙しい保護者の方も、安心して受診できるよう、当院は柔軟な診療体制を整えています。

  • 平日(月〜金)は、夜20時まで診療
  • 土曜日も、13時まで診療
  • クリニック前に、無料の専用駐車場を6台完備

杉並区荻窪で、いつでも頼れるかかりつけ医として、皆さまをお待ちしています。

長田こどもクリニック
杉並区荻窪の小児科・アレルギー科

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