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専門医が解説:小児アトピー性皮膚炎の自宅ケアとアトピー専門外来での治療【杉並区 長田こどもクリニック】

 

 

専門医が解説:小児アトピー性皮膚炎の自宅ケアとアトピー専門外来での治療

当院のブログが目指すこと

アトピー性皮膚炎は、適切なスキンケアと治療によって、症状をコントロールし、良い状態を保つことができる病気です。このブログでは、アメリカの皮膚科学会や日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドラインに基づき、ご家庭でできる毎日のスキンケアや、日常生活での注意点について、杉並区・荻窪の長田こどもクリニックが分かりやすくご説明します。当院ではこどものアトピー専門外来を行っています。長期痒みから離脱出来ない方は是非ご相談下さい。

ご家庭でできる!毎日のスキンケア(基本中の基本)

アトピー性皮膚炎の治療の柱は、「スキンケア」「薬物療法」「悪化因子の除去」の3つです。中でも、ご家庭で毎日行える**スキンケアは、症状を安定させ、再燃を防ぐために最も重要**と言っても過言ではありません。

1. 入浴・洗浄:皮膚を清潔に保つコツ

皮膚を清潔に保つことは、皮膚の上の汚れや汗、黄色ブドウ球菌などの原因物質を洗い流し、皮膚への負担を減らすために大切です。

  • 毎日お風呂に入りましょう: 汚れや汗をその日のうちに洗い流すことが基本です。
  • お湯の温度はぬるめに: 熱すぎるお湯(40℃以上)は、皮膚のバリア機能を低下させ、かゆみを増強させることがあります。**38~39℃くらい**のぬるめのお湯にしましょう。長湯は避け、入浴時間は5分程度が目安です。
  • 石鹸は「よく泡立てて」優しく: 石鹸は汚れを落とすために有効ですが、洗浄力が強すぎると必要な皮脂まで取り去ってしまいます。低刺激性の石鹸や洗浄剤を選び、手のひらや泡立てネットで十分に泡立ててから使いましょう。
  • 泡で「なでるように」洗う: ゴシゴシ擦る必要はありません。泡を肌に乗せ、手のひらで優しくなでるように洗います。ナイロンタオルなどで擦るのは厳禁です。
  • 石鹸成分をしっかり洗い流す: 石鹸成分が肌に残ると刺激になります。シャワーで十分にすすぎましょう。
  • 上がったら「すぐに」保湿: タオルで水分を優しく押さえるように拭いたら、体が乾ききる前に(目安として5~10分以内)保湿剤を塗りましょう。

2. 保湿:乾燥はアトピーの最大の敵

アトピー性皮膚炎のお子さまの肌は、バリア機能が低下し、水分が逃げやすい状態です。保湿剤で皮膚に水分と油分を補い、バリア機能を助けることが非常に重要です。

  • 1日複数回、欠かさず塗る: 朝晩の入浴後はもちろん、日中も乾燥が気になるときや、着替えるときなど、こまめに塗りましょう。最低でも1日2回は塗りたいところです。
  • 「擦り込まずに」優しく塗る: 皮膚のシワに沿って、優しく伸ばすように塗りましょう。ゴシゴシ擦ると皮膚に負担がかかります。
  • 「たっぷり」塗る: ケチらず、**皮膚がテカテカするくらいの量**(ティッシュが張り付く程度)を塗るのが目安です。量が少ないと十分な保湿効果が得られません。
  • 全身に塗りましょう: 湿疹が出ていない健康そうに見える皮膚も、アトピー性皮膚炎の患者さんではバリア機能が低下していることが多いです(ドライスキン)。湿疹のある部分だけでなく、全身に保湿剤を塗り広げましょう。

保湿剤には、ローション、クリーム、軟膏など様々な種類があります。季節や皮膚の状態、塗る部位によって使い分けることも有効です。当院では、お子さまの肌質に合った保湿剤をご提案します。

日常生活での注意点:悪化因子を取り除く

スキンケアに加えて、皮膚への刺激となる「悪化因子」を日常生活から取り除くことも大切です。

家庭でできる環境対策
  • 汗対策: 汗は皮膚の刺激になり、かゆみを増強させます。汗をかいたら、濡らしたタオルで優しく拭き取るか、可能であればシャワーで洗い流しましょう。
  • 衣類選び: 直接肌に触れる衣類は、木綿など肌触りの良い天然素材を選びましょう。ウールや化学繊維はチクチクして刺激になることがあります。新しい服は一度洗ってから着せましょう。
  • 爪は短く切る: かゆくても掻き壊して皮膚を傷つけないように、爪はいつも短く丸く切っておきましょう。
  • 部屋の環境: 乾燥する季節は加湿器を使うなどして、適切な湿度(50~60%)を保ちましょう。夏場は冷房で温度を調整し、汗をかきすぎないようにします。ハウスダストやダニ対策として、こまめな掃除や寝具の洗濯も重要です。
  • 食物アレルギーについて: 食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の原因や悪化因子となることもありますが、安易な自己判断での食事制限は、栄養不足を招く可能性があり危険です。 食物アレルギーが疑われる場合は、必ず医師の診断のもと、適切な検査を行い、必要な場合のみ制限を行います。

治療について:スキンケアと薬物療法の組み合わせ

アトピー性皮膚炎の治療では、上記のスキンケア(保湿)に加え、皮膚の炎症を抑えるための**薬物療法**が行われます。

  • 炎症を抑える薬: ステロイド外用薬が中心です。近年では、コレクチム®、モイゼルト®といった非ステロイド性の新しい外用薬も登場しており、症状や部位に合わせて使い分けます。
  • かゆみ止めの薬: かゆみが強く眠れない場合などには、抗ヒスタミン薬などの飲み薬が処方されることもあります。

「ステロイドは怖い」というイメージをお持ちの保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、医師の指示に従い、**適切な強さの薬を、適切な期間・量(FTU)で使用すれば、安全性の高いお薬です。** むしろ、怖がって少ししか塗らなかったり、自己判断でやめてしまったりすることで、炎症が長引き、結果的に薬の使用量が増えてしまうことがあります。

こんな時は当院にご相談ください

  • 毎日のスキンケアを頑張っているのに、湿疹やかゆみが良くならない、悪化している。
  • かゆみがひどくて眠れない、日常生活に支障が出ている。
  • 湿疹から黄色い汁が出ている、カサブタができている、熱があるなど、感染(とびひ)が疑われる場合。
  • スキンケアの方法や薬の使い方に迷っている。
  • 初めてアトピー性皮膚炎と言われた、診断に不安がある。
  • 食物アレルギーが心配。

お子さんの皮膚の状態は日々変化します。少しでもご心配なことがあれば、どうぞお気軽に当院にご相談ください。

まとめ:二人三脚で目指す「かゆみのない肌」は当院のアトピー専門外来へ

アトピー性皮膚炎は、お子さん自身もかゆみで辛い思いをしますし、ケアをする保護者の方も大変だと感じることもあるかと思います。

しかし、毎日の丁寧なスキンケアを基本に、必要に応じて医師の指示に従った薬物療法を行うことで、症状は必ず良くなります。焦らず、根気強く続けることが大切です。

長田こどもクリニックでは、お子さん一人ひとりの皮膚の状態や生活スタイルに合わせたスキンケアや治療法を、保護者の方としっかり相談しながら一緒に考えていきます。不安なこと、疑問なことがあれば、どんな小さなことでも構いませんのでお気軽にご質問ください。

お忙しい保護者の皆さまへ:当院の診療体制

アトピー性皮膚炎の治療は、定期的な通院による医師のチェックが欠かせません。当院は、お仕事などで日中の受診が難しい保護者の皆さまにも安心して通院を続けていただけるよう、柔軟な診療体制を整えています。

  • 平日(月〜金)は、夜20時まで診療
  • 土曜日も、13時まで診療
  • クリニック前に、無料の専用駐車場を6台完備

杉並区荻窪で、お子さまの肌の悩みに、いつでも寄り添います。

参考文献

長田こどもクリニック
杉並区荻窪の小児科・アレルギー科

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