はじめに
お子さんの咳がなかなか止まらず、ご心配されている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。「咳、咳、また咳…」子どもの繰り返す咳は、ご家族にとって大きな悩みの種です。一言に咳といっても、その原因は様々です。風邪などの一時的な咳であれば自然に治まることが多いですが、4週間以上続く咳は「慢性咳嗽」と呼ばれ、注意が必要です。
杉並区荻窪にある長田こどもクリニックでは、お子さんの健康と健やかな成長を第一に考え、日々の診療を行っております。当院は、平日は毎日夜8時まで診療しており、お仕事帰りや学校帰りにも立ち寄りやすいのが特徴です。また、アトピーやアレルギー疾患に力を入れており、お子さんの長引く咳の原因となるアレルギーについても専門的な知識と経験に基づいた診療を提供しています。さらに、鼻腔粘膜の診察を丁寧に行い、副鼻腔炎や副鼻腔気管支症候群など、全身の状態を評価しながら診断につなげることを重視しています。お子さんの長引く咳でお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
子どもの慢性咳嗽とは?
子どもの慢性咳嗽とは、その名の通り、4週間以上にわたって続く咳のことを指します。大人の場合は8週間以上続く咳が慢性咳嗽と定義されますが、子どもではより短い期間で注意が必要とされています。慢性咳嗽は、お子さんの睡眠を妨げたり、周囲の方に迷惑をかけたり、日常生活に支障をきたしたりすることがあります。そのため、長引く咳には適切な診断と治療が大切です。
主な原因:お子さんの長引く咳、何が考えられる?
お子さんの慢性咳嗽の原因は多岐にわたりますが、ここでは主な原因について解説します。
上気道咳嗽症候群(UACS)/ 後鼻漏 /副鼻腔気管支症候群
上気道咳嗽症候群(UACS)は、以前は後鼻漏症候群と呼ばれていたもので、子どもの慢性的な湿性咳嗽の最も一般的な原因の一つです。鼻腔や副鼻腔で過剰に分泌された粘液が喉の奥に流れ落ち(後鼻漏)、それが喉を刺激して咳を引き起こします。症状としては、夜間や朝方に咳が出やすい、鼻水(時には粘り気のある黄色や緑色の鼻水)、鼻詰まり、頻繁な喉のクリアリングなどが挙げられます。
副鼻腔気管支症候群は、副鼻腔(鼻の周りの空洞)と気管支の両方に慢性の炎症が起きている状態を指します。慢性副鼻腔炎に気管支の炎症(慢性気管支炎や気管支喘息など)が合併した病態と考えられています。特徴としては、痰が絡む湿った咳が長く続くことが挙げられます。黄色や緑色の粘り気のある痰が出ることがあります。
アレルギー性鼻炎や非アレルギー性鼻炎などを背景としたUACSあったり副鼻腔気管支症候群があったりすることが多いです。また副鼻腔炎と喘息は単に合併しやすいだけでなく、互いの病態に影響を与え合う密接な関係にあると考えられています。したがって、喘息の診療においては、副鼻腔炎の有無を確認し、必要に応じて適切な治療を行うことが、喘息コントロールの改善につながる可能性があります。
咳喘息
咳喘息は、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという音)を伴わない、乾いた咳が慢性的に続くタイプの喘息です。夜間や明け方、運動後、冷たい空気を吸い込んだ時、アレルゲンに触れた時などに咳が悪化しやすいのが特徴です。咳喘息のお子さんには、アレルギー体質であったり、ご家族に喘息の方がいたりする場合があります。
当院の強み: 当院はアレルギー疾患に力を入れており、アレルギー専門の知識と経験に基づき、適切な治療と管理を行います。
胃食道逆流症(GERD)
胃食道逆流症(GERD)とは、胃酸が食道に逆流する病気のことです。この胃酸が食道を刺激し、慢性的な咳を引き起こすことがあります。特に夜間や食後に咳が出やすいとされています。乳幼児の場合は、吐き戻しや哺乳時の不機嫌、呼吸困難などを伴うこともあります。年長のお子さんでは、胸やけや胸痛を訴えることもあります。
感染症(ウイルス、細菌、マイコプラズマなど)
風邪などの一般的なウイルス感染による咳は通常2週間程度で治まりますが、気管支炎、副鼻腔炎、百日咳、マイコプラズマ肺炎やクラミジア肺炎といった特定の感染症は、長引く咳の原因となることがあります。また、ウイルス感染後に気道の過敏性が高まり、咳だけが長く続くこともあります(感染後咳嗽)。百日咳の場合は、特有の「コンコン」という咳の後に息を吸い込む際に「ヒュー」という音(whooping sound)が出ることがあります。
アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎
アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダストなどのアレルゲンによって鼻の粘膜が炎症を起こす病気です。これにより、鼻水が出たり鼻が詰まったりするだけでなく、喉に鼻水が流れ込むことで慢性的な咳を引き起こすことがあります。副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に炎症が起こる病気で、黄色や緑色の鼻水、鼻詰まり、顔の痛みなどを伴い、痰が絡んだような咳が長引くことがあります。
当院の強み: アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の診断には、アレルギー歴の詳しい問診や鼻腔粘膜の診察が重要です。当院では、必要に応じてアレルギー検査や、当院で副鼻腔レントゲン検査なども行い、総合的に診断を進めます。
見逃せないその他の原因
上記以外にも、お子さんの慢性咳嗽の原因となる可能性のあるものがあります。
環境要因(受動喫煙、大気汚染など)
タバコの煙や大気汚染、化学物質などの刺激物は、気道を刺激し、慢性的な咳を引き起こしたり、既存の咳を悪化させたりすることがあります。お子さんの周りの環境からこれらの刺激物をできるだけ取り除くことが大切です。
気道異物
特に小さなお子さんの場合、誤って小さな物や食べ物を気道に吸い込んでしまうことがあります。異物が気道に入ると、それを排除しようとするために咳が続くことがあります。異物を吸い込んだ際の明確なエピソードがない場合でも、慢性的な咳の原因となっていることがあります。
心因性咳嗽(習慣性咳嗽)
病気や明らかな原因がないにもかかわらず、咳が続くことがあります。これは心因性咳嗽や習慣性咳嗽と呼ばれるもので、精神的なストレスや不安などが原因となることがあります。日中に咳が出ることが多く、睡眠中や何かに集中している時には咳が止まることが多いのが特徴です。この診断は、他の病気の可能性を全て除外した上で行われます。
まれな病気
ごくまれに、嚢胞性線維症や先天的な気道異常などのより重篤な病気が慢性咳嗽の原因となっていることもあります。これらの病気は比較的まれですが、長引く咳が続く場合は、念のため詳しい検査を受けることが大切です。
こんな症状が見られたら、ご相談ください
お子さんの咳が長引く場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。特に以下のような症状が見られる場合は、早めに当院にご相談ください。
- 呼吸が苦しそうにしている、ゼーゼーという音がする、息切れがある場合
- 咳がひどく、日常生活に支障が出ている場合
- 発熱を伴う場合(特に乳幼児)
- 痰が絡んだような咳、色のついた痰が出る場合
- 体重が増えない、食欲がないなど、成長に問題が見られる場合
- 咳で眠れない、夜中に何度も起きる場合
長田こどもクリニック(杉並区南荻窪)の強み
荻窪の小児科・長田こどもクリニックは、お子さんの慢性咳嗽に対して、以下のような強みを持っています。
- 夜8時までの診療: 咳だけだから学校を休みづらいと感じていても平日は夜8時まで診療しているため、お仕事や学校帰りにも余裕を持って受診いただけます。
- アレルギー・アトピー疾患の専門性: アレルギー疾患に精通した医師が、長引く咳の原因となるアレルギーを丁寧に診断し、適切な治療を行います。
- 丁寧な鼻腔粘膜の診察: 鼻の奥の状態まで詳しく診察することで、副鼻腔炎や後鼻漏といった慢性咳嗽の重要な原因を見逃しません。
- 全身評価からの診断: 咳だけでなく、お子さん全体の状態を把握し、副鼻腔気管支症候群のように、鼻と気道の両方の問題が関連している可能性も考慮しながら診断を進めます。
まとめ
子どもの慢性咳嗽の原因は様々であり、正確な診断と適切な治療が大切です。お子さんの咳が長引いてご心配な場合は、我慢せずに長田こどもクリニックにご相談ください。当院は、お子さんたちが安心して生活できるよう、そして健やかな毎日を送れるよう、全力でサポートいたします。お気軽にご予約ください。
【当院の診療について】
お子さんの慢性咳嗽でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。
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