杉並区荻窪の長田こどもクリニックです。この度、生後2ヶ月の赤ちゃんを対象とした「ワクチンデビュー外来」を開始しました。初めての予防接種は、保護者の皆様にとって期待と同時に様々な疑問や不安があるかと思います。この記事では、予防接種の意義、特に生後2ヶ月で接種する主なワクチンについて、そして当院で安心してワクチンデビューを迎えていただくための取り組みについて詳しく解説します。
なぜ予防接種は大切なの?赤ちゃんを感染症から守る「盾」
赤ちゃんは、生まれてからしばらくはお母さんからもらった免疫(移行抗体)で守られていますが、生後数ヶ月から徐々にその効果は薄れていきます。予防接種は、感染すると重症化しやすい病気や後遺症を残す可能性のある病気に対して、事前に免疫(抵抗力)をつけるための大切な手段です。集団で予防接種を受けることで、社会全体で感染症の流行を防ぐ「集団免疫」の効果も期待できます。特に、保育園など集団生活を始める前には、必要なワクチンを済ませておくことが推奨されます。
生後2ヶ月の「ワクチンデビュー」で接種する主なワクチンとそのメリット・副反応
1. 肺炎球菌ワクチン(小児用肺炎球菌ワクチン)
メリット:
- 肺炎球菌によって引き起こされる、細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎、中耳炎といった重篤な感染症を予防します。
- 特に乳幼児期はこれらの病気にかかりやすく、重症化するリスクも高いため、早期の接種が非常に重要です。
主な副反応:
- 接種した部位の赤み、腫れ、しこり、痛み
- 発熱、傾眠状態、易刺激性(機嫌が悪くなる)など
- 多くは接種後1~2日以内に起こり、数日で自然に治まります。
2. 5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hibワクチン)
種類: 「ゴービック」と「クイントバック」の2種類のワクチンがあります。どちらも効果や安全性に違いはありません。
予防できる病気:
- ジフテリア:喉などに感染し、呼吸困難、心筋炎などを引き起し5歳以下で致死率が非常に高いです。
- 百日せき:特有のけいれん性の咳が長く続き、特に乳児では無呼吸発作や肺炎などを起こし重症化しやすいです。
- 破傷風:傷口から菌が入り、全身のけいれんなどを引き起こします。
- ポリオ(急性灰白髄炎):手足の麻痺などを引き起こすことがあります。
- インフルエンザ菌b型(ヒブ):細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎など、重篤な感染症の原因となります。
メリット:
- 非常にリスクの高い多くの感染症を5種混合ワクチンで予防できるため、赤ちゃんにとって非常に重要なワクチンです。
主な副反応:
- 接種した部位の赤み、腫れ、しこり、痛み
- 発熱、不機嫌、食欲不振、下痢、嘔吐など
- これらも一過性のものがほとんどです。
3. ロタウイルスワクチン(経口生ワクチン)
メリット:
- ロタウイルス胃腸炎による嘔吐、下痢、発熱といった症状の重症化を防ぎます。
- 脱水症状やけいれん、脳炎・脳症などの合併症のリスクを減らします。
- 点滴や入院が必要になるケースを大幅に減らすことができます。
- 飲むタイプのワクチンなので、注射の痛みがありません。
主な副反応:
- 接種後1週間程度、便がゆるくなったり、ぐずり、嘔吐、食欲不振、発熱などが見られることがあります。
- 非常にまれですが、腸重積症のリスクがわずかに上昇する可能性が指摘されています。接種後1~2週間以内に、激しい腹痛、嘔吐、血便などの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
4. B型肝炎ワクチン
メリット:
- B型肝炎ウイルスの感染を予防します。
- 乳幼児期に感染すると、持続感染(キャリア化)しやすく、将来的に慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行するリスクがあります。
- 主に血液や体液を介して感染しますが、家族内感染や保育園などでの集団感染のリスクも考慮し、定期接種化されています。
主な副反応:
- 接種した部位の赤み、腫れ、しこり、痛み
- 発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛など
- これらも一過性のものがほとんどです。
長田こどもクリニックのワクチンデビュー外来はココが安心!
Point 1: 予防接種・健診専用の待合室と診察室
当院では、感染予防のため、一般診療の患者様とは別の「予防接種・健診専用の待合室」を設けています。
体調の悪いお子様との接触を最小限に抑え、安心して予防接種を受けていただける環境を整えています。
Point 2: 経験豊富な医師と看護師による丁寧な説明と接種
ワクチン接種前には、医師が赤ちゃんの体調をしっかりと確認し、各ワクチンの効果や副反応について丁寧にご説明します。
保護者の皆様の疑問や不安にもしっかりとお答えしますので、遠慮なくご質問ください。
接種は経験豊富な医師が、できるだけ赤ちゃんに負担がかからないよう、優しく迅速に行います。
Point 3: ワクチンスケジュールの管理もサポート
たくさんの種類がある予防接種。「次はいつ、何を受ければいいの?」と悩むことも多いかと思います。
当院では、今後のワクチンスケジュールについても分かりやすくご説明し、計画的な接種をサポートします。
Point 4: 無料の2ヶ月健診
1ヶ月健診から3-4ヶ月健診の間にも色々な悩みや疑問が生まれると思います。また今の栄養が十分なのか、皮疹が出ているが治療が必要なのか、など疑問にお答えしながら、全身の診察を無料で行わせていただきます。
ワクチンデビュー外来のご予約・受診の流れ
ご予約:
ワクチンデビュー外来は【予約制】です。まずはワクチン専用外来のご予約をお願いします。 予約はこちら!
お電話またはクリニック受付にてご予約ください。
電話番号:03-3334-2030
診療時間:9:00~11:30、14:00~17:00
月・金曜の午後→18:00~20:00、土曜→9:00~13:00
5/19〜 平日毎日夜20時まで、土曜は9時から13時
持ち物:
- 母子健康手帳
- 健康保険証
- 子ども医療費受給者証
- 予防接種予診票(事前に記入してお持ちいただくとスムーズです。杉並区から配布されているものをご利用ください。当院にもご用意があります。)
- おむつ、おしりふき、着替えなど、普段のお出かけグッズ
当日の流れ:
- 受付後、予防接種・健診専用待合室でお待ちいただきます。
- 順番になりましたら、医師による診察と説明を行い、ワクチンを接種します。
- 接種後15-20分程度は、副反応の有無を確認するため院内で待機していただきます。
- 問題がなければご帰宅いただけます。
よくあるご質問(Q&A)
Q1: ワクチン接種日はお風呂に入ってもいいですか?
A1: 接種後1時間以上経過し、赤ちゃんの機嫌や体調に変化がなければ、お風呂も問題ありません。
Q2: 副反応が出たらどうすればいいですか?
A2: 高熱が続く場合、いつもと様子が著しく異なる場合は、当院にご連絡ください。発熱は接種翌日に出ることが多いですが一晩で下がれば問題ありません。発熱した翌日も熱が持続する場合は当院を受診して下さい。
Q3: 他の病院で途中までワクチンを接種していますが、続きからお願いできますか?
A3: はい、可能です。母子健康手帳で接種歴を確認し、適切なスケジュールをご提案しますので、ご相談ください。
まとめ:大切な赤ちゃんのために、安心してワクチンデビューを
生後2ヶ月は、赤ちゃんとお母様にとって初めてワクチンであり、非常に重要な診療です。当院では、保護者の皆様が安心して予防接種に臨めるよう、環境整備と丁寧なサポートを心がけています。杉並区荻窪で小児科をお探しの方、これからワクチンデビューを控えている方は、ぜひ長田こどもクリニックにご相談ください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。
クリニック情報:
長田こどもクリニック
住所: 〒167-0052 東京都杉並区南荻窪1-31-14
電話番号: 03-3334-2030
アクセス: 荻窪駅南口より関東バス2番【荻60】 荻窪駅南口~宮前三丁目(春日神社経由) 「大宮前体育館下車」
ウェブサイト: https://www.osadaclinic.com/