いろいろな咳
『咳は咳止めでは治りません』
風邪かなと思っていたら、咳だけが続いている。一応市販の咳止めは飲ませて 止まったけど、やめたらまた出始めた、ということはありませんか?
たかが咳、風邪のお供と思ってあなどっていると、呼吸器感染症や喘息以外の 病気のことも。咳は一つの病気のサインです。
咳が2週間以上続くようであれば、咳の原因を見極める必要があります。
咳が出る病気
咳は、体の防御反応です。咳の原因が治って止まるのはいいのですが、原因が 放置されて、咳だけ止めると病気自体は長引いてしまいます。
咳が出る病気には・・・
風邪、肺炎、小児気管支喘息、咳喘息、副鼻腔炎や鼻が悪い時、アトピー 性の咳(喉がかゆい)やアレルギーの咳、クループ症候群、冬場にはインフル エンザ、百日咳など
その他さまざまな病気で咳が出ます。
咳の症状の違い
熱が出ているのか、タンはどうか、鼻はどうか、目やに、鼻血は出るか、咳の起こる時間帯はどうか、寝入りばなや寝起きなのか、深い睡眠に入った真夜中なのか、日中ずっとなのか、「コンコン コンコン」(乾いた咳)「ゴホン ゴホン」(湿った咳)なのか、「コンコンコンコンコンコンヒー」(百日咳の場合)なのか「ケーン ケーン」(クループ)なのかなど、音で判断することもできます。
咳の種類、下記のように音で判断することもできます。
- 「コンコン コンコン」(乾いた咳)
- 「ゴホン ゴホン」(湿った咳)
- 「コンコンコンコンコンコンヒー」(百日咳の場合)
- 「ケーンケーン」(クループ)
- 「ゼーゼーヒューヒュー」(苦しそうな咳)
※ 明け方と夜中に「ゼーゼーヒューヒュー」と苦しそうな咳をしている時には、 小児気管支喘息の疑いもあるので、速やかに病院へ連れて行きましょう。
咳の原因
長引く咳は、咳の種類や特性を見極めることが重要なため、今までの経過やお薬、生活環境に関してお話を伺い、検査を行い、原因を特定します。
◆ ご自宅でのケア
室内の湿度を60%くらいにて気道への負担を減らします。部屋の空気も汚れているようなら入れ替えをしましょう。
咳きこんでいるときには、抱っこしたり、上体を起こして背中をさすってあげると、少し楽になります。 また、こまめな水分補給も効果的です。水分補給は咳だけでなく、タンがやわらかくなり、喉からタンが出やすくなります。
※ ご自宅でのケアをご紹介しましたが、お子さまの長引く咳は色々な原因が考えられますので、自己判断せず、必ず受診しましょう。
お子様を持つご両親様へのメッセージ
咳が出ていると、よく内科医は咳止めを出しますが、咳が止まっても、咳の原因が治ってなければ咳は続きます。
受診される時に、スマホ等で、咳が出ている時に動画や音を録音、録画しておいていただけると、咳の原因を見付け出す 良いヒントになりますのでお持ちいただければと思います。