ブログ

【2025年夏】RSウイルス感染症、夏にも流行?知っておきたい症状について

荻窪地域の皆さま、こんにちは。 長田こどもクリニックです。

日差しが強くなり、夏の訪れを感じる季節となりました。新型コロナウイルスの流行が落ち着き、子どもたちの活動範囲も広がってきましたが、一方でさまざまな感染症の流行状況にも変化が見られます。

特にこの時期、保護者の皆さまに知っておいていただきたいのが「RSウイルス感染症」です。かつては「冬の感染症」というイメージでしたが、近年は夏前から流行が始まるケースが増えています。今回は、大切なお子さまをRSウイルスから守るために、その症状やご家庭での対策、そして新しい予防法について詳しく解説します。

「RSウイルス感染症」とは?

RSウイルスは、呼吸器に感染するごくありふれたウイルスです。生涯にわたって誰もが何度も感染しますが、特に注意が必要なのは初めて感染する赤ちゃんです。

  • 2歳までには、ほぼ100%の子どもが感染すると言われています。

  • 年長のお子さんや大人が感染しても、多くは「鼻かぜ」程度の軽い症状で済みます。

  • しかし、生後6か月未満の赤ちゃんや、心臓や肺に基礎疾患のあるお子さん、早産で生まれたお子さんなどが感染すると、「細気管支炎(さいきかんしえん)」「肺炎」といった重い呼吸器の病気を引き起こすことがあります。

見逃さないで!注意すべき症状

RSウイルスに感染すると、2~8日の潜伏期間の後に次のような症状が現れます。

  • 発熱

  • 鼻水

ここまでは普通のかぜと見分けがつきにくいですが、症状が進むと以下のような呼吸状態の変化が見られることがあります。これらは重症化のサインかもしれません。

  • ゼーゼー、ヒューヒューという苦しそうな呼吸(喘鳴:ぜんめい)

  • 息を吸うときに胸やお腹がペコペコとへこむ(陥没呼吸)

  • 呼吸が速い、息苦しそう

  • 母乳やミルクの飲みが悪い

  • 顔色が悪い

このような症状が見られた場合は、夜間や休日であってもすぐに医療機関を受診してください。RSウイルスは先程も述べた通り、ほとんどのお子様がかかる一般的なウイルスですので怖がる必要はありませんが、症状が出たときに普通の咳なのか細気管支炎なのか、呼吸が苦しくなっているのか、などは診察での見極めが必要ですのですのでお気軽にご相談頂ければと思っております。

知っておきたい新しい予防法「ベイフォータス」

これまでRSウイルスの重症化予防は、一部のハイリスクの赤ちゃんのみが対象となる注射(シナジス)に限られていました。 しかし、2024年から赤ちゃんを対象とした新しい予防薬「ベイフォータス(一般名:ニルセビマブ)」が登場しました。

ベイフォータスは、ウイルスと戦う「抗体」そのものを注射する「モノクローナル抗体薬」です。ワクチンとは少し異なりますが、1回接種することで、流行シーズン中のRSウイルス感染による重症化を効果的に予防できると期待されています。

【対象となるお子さま】

当クリニックでもベイフォータスの接種に関するご相談が可能です。ご希望の方、詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。

心配なときは、ためらわずにご相談ください

お子さまの咳や呼吸の様子がいつもと違うと感じたら、それは体からの大切なサインです。 「ただのかぜかな?」と自己判断せず、ぜひ当クリニックにご相談ください。私たちは、地域の子どもたちが健やかに成長できるよう、保護者の皆さまの不安に寄り添い、全力でサポートしてまいります。

長田こどもクリニックからのお知らせ

【当院の診療について】 お子さんの予防接種でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。

ご予約はこちらから

住所: 杉並区南荻窪1-31-14 TEL: 03-3334-2030

当院のホームページへはこちらから

TOPへ